(記事更新日:2020/08/11)


こんにちは、薬剤師の上田康晴です。

年齢とともに、妊娠のハードルが上がっていきます。

今回はその原因について、お話します。


不妊と年齢の関係



不妊の一番の原因が、年齢と言っても過言ではないでしょう。

年齢が20代、30代、40代となるにつれ、妊娠のハードルは上がっていきます。

現在では、晩婚化で結婚する年齢が高くなっています。

それが日本の「不妊」の大きな原因にもなってきています。


年齢が高いと、なぜ妊娠しにくくなる?


年齢が高いと、なぜ妊娠しにくくなる?

どうして年齢が高くなると、妊娠しにくくなるのでしょうか?

それは「卵子」が老化するからです。

女性の卵子は、赤ちゃんの時からある細胞を保存していて、それを毎月「排卵」しています。

20歳の方は、20年間、卵巣の中で年数の経過した卵子(原子卵胞)が排卵しようとします。

35歳になれば、35年間の年数の経った卵子が排卵されます。

血液などは、定期的に新しいものを作っています。
常に新しく入れ替わっています。

ですが「卵子」は生まれた時がいちばん新しく、どんどん老化・劣化していきます。

30代、40代になってくると、卵子の「劣化」や「染色体異常」が増え、それが妊娠の妨げにもなっているのです。


流産率は年齢が上がると高くなる


グラフ

横軸が年齢、縦軸が確率率のグラフになっています。

やはり、年齢が上がってくると、妊娠率は低下しています。

また、1本の線グラフだけ、右肩上がりになっていると思います。
この紫色の線が「流産率」です。


40代にもなると、卵子の染色体異常が増えてくるため流産も多くなっていきます。

できるだけ、早く妊活することはとっても大事な事なのです。


年齢が高い人への妊娠アドバイス


年齢が高い人への妊娠アドバイス

■妊活を始めたばかりの方(~6か月)
まずはしばらく「タイミング」のチャレンジでもOKです。


■半年以上になる方
不妊の基礎検査くらいは、しておいたほうが安心です。

不妊の基礎検査

・ホルモン検査(血液検査)
・排卵のチェック
・卵管が通っているかの検査
・精子の検査



■1年以上になる方
ステップアップの不妊治療を検討しましょう。
・人工授精
・体外受精

年齢や、ご夫婦の体調によって、治療プランのスケジュールは変わってきますので、詳しくは病院やクリニックの先生と、しっかり話し合うといいです。

くすりの上田にも、お気軽にご相談くださいませ。


「補腎の漢方」が年齢の対策にお勧めです


「補腎の漢方」が年齢の対策にお勧めです

年齢による不妊リスクは、卵子の老化以外にも、漢方的に考えるならば

・体を作る力
・機能を維持する力

こうした働きが低下してくため、妊娠力が落ちてくるとも考えられます。


若返りは無理でも、漢方薬を上手に使う事で、低下した体の機能を高めることは可能になります。

当店では35歳以上の不妊相談の方には、できるだけ漢方でいう「補腎」対策を心掛けております。


臓器の「腎臓」の「腎」という文字を書きますが、内臓としての腎臓とは、分けて漢方では考えます。


腎の「陽」のエネルギーが低下してくると
・冷えやすかったり
・寒がりであったり
・元気が出なかったりします。

漢方では、このような症状を「腎陽虚」といいます。


腎の「陰」のエネルギーが低下してくると
・生理不順になったり、
・イライラしたり
・ほてり、のぼせ
・目や口、肌の乾燥
・月経量の減少
などがあらわれます。

漢方では、このような症状を「腎陰虚」と言います。


こうした、バランスの弱りが「妊娠しにくい体」へとなっていくのです。


腎のエネルギーは年齢でどう変わる?


腎のエネルギーは年齢でどう変わる?

腎のエネルギーは、漢方の考えだと、生まれてから次第に高まっていき、30歳頃にはピークを迎え、あとは年齢と共に低下していくと言われます。

ですので本来なら人間は「30歳頃」までに、妊娠、出産を終わらせておくのが、ベストな状態と思われます。

ですが日本では近年、晩婚化の傾向があり、いざ「赤ちゃん」が欲しいと思い始めるのが、30代からというケースが増えてきています。


年齢による不妊の原因は

1つは卵子の老化。

2つ目として、漢方的にみると、
腎の弱りが考えられます。


補腎の漢方はこんな方に


補腎の漢方はこんな方に

子宝対策で、いろいろ飲んでいるけど
今ひとつ・・・という方は

是非、一緒に「補腎の漢方薬」を飲んでみてください。


腎の弱りのサインとして

・疲れやすい
・白髪が出てきた
・夜間にトイレに起きる
・手足が冷える
・排卵が弱い、卵子の質が悪い
・耳鳴りがする
・むくみがある
・目が疲れる
・精力減退
・肌が乾燥する
・のぼせ、ほてり
・生理の出血量が減ってきた


などがあります。


補腎の漢方薬の紹介などは、お気軽に「くすりの上田」まで。


記事担当
薬剤師:上田康晴

不妊相談の薬屋さん
くすりの上田


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