排卵しない原因と対策【無月経】


排卵しない原因と対策

富山県で不妊相談をしている「くすりの上田」です。
今回は「無排卵」についての情報を紹介します。。

「排卵しない」ということは、卵胞がしっかり育っていない事が考えられます。
考えられる原因について、これから解説していきますね。

排卵しない「病気」や「原因」として

【目次】
1)多嚢胞性卵巣(PCOS)
2)中枢性排卵障害(体重、ストレス)
3)高プロラクチン血症
4)閉経、早期閉経
5)チョコレート嚢胞など卵巣によるもの
6)ホルモンの乱れ
7)卵胞に元気がない
などが考えられます。


順番にわかりやすく、解説していきます。
記事担当:薬剤師(上田康晴)

排卵しない原因【その1】
多嚢胞性卵巣(PCOS)


多嚢胞性卵巣(PCOS)

排卵しにくい原因として、一番多いのが「多嚢胞性卵巣」だと思います。

【多嚢胞性卵巣の特徴】
1)月経異常
2)男性化(多毛、にきび、低声化など)
3)肥満
4)不妊


排卵にむけ、卵胞は4~5ヶ月かけて成長して排卵をしていますが、実は1個だけ育っているワケではありません。

通常、毎月数十個~数百個もの卵胞の赤ちゃんが、数ヶ月後の排卵を目指し育っていきます。
成長にともない、脱落していく卵胞もあり、最後に残った卵胞の集まりから、1つを選びそれだけが大きく育ち、残りは育たなくなります。

ですが「多嚢胞性卵巣」(PCOS)の方は、中くらいの大きさの未熟な卵胞がたくさん出来てしまい、排卵しにくい症状をいいます。

【検査での判断基準】
超音波の卵巣の画像診断で、卵巣の内側にたくさんの卵胞が見える。
ネックレスのように見えるため「ネックレスサイン」とも言われます。


ホルモン検査

生理中のホルモン数値でも判断できます。
通常は卵胞を育てる「FSH」と、排卵を促す「LH」を比較すると、生理中の数値なので「FSH>LH」となり、FSHの数値が、LHの数値よりも高くなります。

ですが多嚢胞性卵巣の方は、生理中でも中サイズの卵胞がたくさん存在するため、卵胞を育てる「FSH」よりも、排卵すべきか体が悩んでしまい「LH」の数値が「FSH」の数値より高くなってしまいます。
結果的にLH>FSHとなります。(生理中の数値で)

この2つで、判断が可能です。

それ以外にも、男性ホルモンの数値が高め、インシュリン抵抗性が高いなどの特徴もあります。

多嚢胞性卵巣の治療法
排卵を助ける「排卵誘発剤」を使い、排卵を助けます。
・クロミッド錠
・セキソビット錠
・レトロゾール錠

などが使われます。

効果が弱い場合は、インシュリン抵抗性の改善薬である「メトホルモン」や、「ステロイド剤」の併用も検討されます。
それでも、なかなか妊娠できない場合は、体外受精などの治療も検討されます。


排卵しない原因【その2】
中枢性排卵障害(体重、ストレス)


排卵しない原因

痩せすぎの方は、体重減少が原因でGnRHの分泌が低下して、排卵が起こりにくくなる場合があります。
無理なダイエットや、栄養不足も関係します。

逆に太りすぎの方も、体重を落とすと排卵しやすくなる傾向もあります。
排卵しにくい場合は、適正体重を目指しましょう。

また一時的な「ストレス」で、ホルモンバランスが乱れる場合も多いです。
環境の変化、職場移動、家庭のストレスなどで、今まで順調に生理が来ていた方でも、周期が乱れる場合もあります。

■治療法
バランスの良い食事をして、リラックスする事が大切です。
ストレスは時間経過とともに、軽減する場合もあります。


排卵しない原因【その3】
高プロラクチン血症


排卵しない原因【その3】

「プロラクチン」というホルモン数値が高くなっても、排卵障害となります。

原因としては
1)薬剤性
2)下垂体腫瘍
3)原因不明

1)薬剤性の高プロラクチン血症
抗精神病薬、抗うつ薬、胃薬などの薬の影響で、プロラクチンの数値が上がっている場合があります

2)下垂体腫瘍
ホルモンの分泌の司令塔である「下垂体」に腫瘍ができても、高プロラクチン血症になります。

3)原因不明
特に原因が特定できない場合もあります。

高プロラクチン血症の治療法
プロラクチンを抑える「カバサール錠」が処方されます。
カバサール錠を服用すると、短期間でプロラクチンは低下する事が多いです。


排卵しない原因【その4】
閉経、早期閉経

卵巣機能の低下や、卵胞の減少、卵子の質の低下などで、卵胞が育ちにくくなり、排卵しにくくなります。

閉経、早期閉経の対策
少しでも生活習慣を良くして、体のダメージを減らしましょう。

第1度無月経、第2度無月経などもあり、その場合はホルモン剤などを使用し、排卵するかのテストも行われます。丁寧に付き添ってくれる病院やクリニックで、根気よく排卵チャックを続けて様子をみていくと良いでしょう。クロミッド錠で排卵できる場合もあります。

排卵しない原因【その5】
チョコレート嚢胞、嚢腫など卵巣によるもの

卵巣の中に、「血液」など何らかの「液体」や、「固形物」があり、卵胞の成長が妨げられ、排卵しにくくなる場合があります。

チョコレート嚢胞、嚢腫の治療法
大きさによっては、手術で取り除くことが検討されます。

排卵しない原因【その6】
ホルモンの乱れ

生活の乱れ、食生活の乱れ、環境の乱れなどで、ホルモンバランスが乱れる場合があります。
ホルモンの乱れで、卵胞が育ちにくかったり、排卵しにくかったりします。

ホルモンの乱れの治療法
・生活の改善を試みる
・ホルモン剤を使用する場合もある
・漢方薬は効果的

排卵しない原因【その7】
卵胞に元気がない

ホルモン数値は問題なくても、卵胞の質(卵子の質)が悪いと、経過が良くなりません。

卵胞に元気がない場合の治療法
バランスの良い食事、規則正しい生活を意識しましょう。
排卵誘発剤(クロミッド錠など)も検討されます。
漢方薬で体の乱れが整うと、排卵もしやすくなります。

排卵しない原因は多種多様

排卵しにくいといっても、原因はいろいろあったりします。

一人で悩んでいても、わかりにくい事は多いと思いますので、お気軽に「くすりの上田」までご相談くださいませ。

少しでも良いご縁が早まりますよう、アドバイスさせていただきます。


くすりの上田

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