流産の確率 年齢別の流産率の推移
流産は機能的な問題のある方だけが起こるわけではなく、健康なカップルでも誰にでも起こりえる現象になります。若い方でも15%くらいの確率で流産があると報告されています。
そもそも、流産はどうして起こってしまうのでしょうか?
流産のほどんどが、胎児側の染色体異常です。
その胎児(受精卵)の染色体異常の原因としては
1)精子と卵子の受精ミス
2)卵子の質の低下(年齢の要素も大きい) ← ポイント
が考えられます。
1)受精ミス
受精卵ができるということは、すごく神秘的で大変なことです。、精子卵子とも染色体が2本づづありますが、このまま受精して結合すると、染色体が4本になってしまいます。これでは大変なことになってしまうため、精子、卵子ともに、染色体を1本はずして、お互いの1本づつで結合して、新しい生命を宿すわけです。この時に受精の失敗を起こしてしまうというわけです。それもかなりの確率で(若い方でも体外受精の受精卵の染色体異常の割合は5割以上あると報告されています)。
人類が長年かけて進化してきた過程を考えれば、短時間で難しい人間の生命(遺伝子)を短期間で作りあげるとは、本当に奇跡的な事で、この程度の確率でしか受精ミスを起こさない事のほうが、ほんとうは素晴らしい事のようです。
2)卵子の質の低下
やはり、流産の原因、そして不妊の原因として、女性の年齢は大きく関係しています。
卵子の元となる細胞は、赤ちゃんの時からもっている細胞を使うため、年齢とともに古くなっていきます。この質の低下が不妊の原因にもなっていき、流産率も高めてしまい、またダウン症の確率も高めてしまいます。
年齢別の、流産率の推移 (アメリカCDCの報告によると)
~34歳くらいまでは、流産率が10%~14%くらいであるのに対し、35歳から上がり始め40歳では流産率が30%くらいになると報告されており、43歳では流産率が45%、44歳では流産率が60%にもなると言われています。
この年齢による流産率の上昇は、あきらかに加齢による「卵子の質の低下」であり、赤ちゃんを希望される場合は、1年でも早く子作りを意識しなければならないのがこのデータからもわかります。
しかし日本では、まだまだ情報が普及しておらず、結婚する年齢もどんどん遅くなってきています。30代後半になっても、まだ結婚を急がない方も多いのです。これは子供はいつでも作れるという思い込みもあるのではないでしょうか。
元気な赤ちゃんを迎えてあげるためにも、生活習慣を見直し、体を健康に保ち、可能な限りの体作りをしておきましょう。
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