【精液検査】WHOの基準値は【精子数、運動率、量などを紹介】
(記事更新日:2020/08/08)

こんんちは、薬剤師の上田康晴です。
本日は意外と知られていない「精液検査」の裏話をお伝えします。
まずは最初に、精液検査の基準値を紹介します。
ですが必ず最後まで読んでください。
ビックリする内容です。
精液検査の基準値
精液量 1.5ml以上
精子濃度 1500万/ml以上
総精子数 3900万/射精以上
前進運動率 32%以上
総運動率 40%以上
正常精子形態率 4%以上
(WHO基準値)
自宅から持っていく場合の注意
精子は熱にも弱い。
冷たすぎるのも苦手です。
20℃から30℃くらいを保ちながら、2~3時間以内に病院に持っていくようにしましょう。
ここからが本題です!
精液検査の基準値はこうやって決める。
精液検査の「基準値」の決め方

普通よく使われる「基準値」は、通常「データの平均」を取ることが多いですよね。
なので精液検査の基準値も、妊娠できた方の「精子の平均」と思ってしまいます。
でも違います!
精液検査の基準値は「5%タイル」という判定を指標にされています。
精液検査5%タイルとは?

妊娠された「ご主人の精子」のデータ。
それを成績順に100等分します。
精液検査の基準値は、その100等分されたデータの「下から5番目」のデータになります。
つまり「これくらいの精子の数値でも妊娠された方がいるよ」のデータが、精液検査の基準値です。
ギリギリの数値と思いませんか??
その精液検査の基準で大丈夫?

精液検査の基準値は、そのくらいでも妊娠できる人がいるという数値。
なので基準値より、もっと元気な方が妊娠率は高くなると思います。
こうした基準値だから、精液検査して大丈夫だったら「俺は不妊の原因に関係ないわ」と勘違いしてしまうのだと思います。
または基準値ギリギリだったけど
「先生からOKと言われた」
「少し少ないけ大丈夫でしょう」
と言われたと、安心しきるのです。

精液検査がOKだったから、「タバコは止めない」というご主人もいます。
ですが、精液検査が基準値クリアしていても、不妊の原因、結果の出にくい原因は男性にも残っている場合もあります。
精子は日によって元気さは違います。
精液検査の結果も、毎回ちがいます。
早く結果を出すために、夫婦協力して頑張っていただきたいと思います。
WHOの精液検査の基準値は

WHOの精液検査の基準値は、昔から比べどんどん低下してきています。
これは人間の精子が、弱ってきている事を意味しています。
昔は精液検査の基準値以下だった方でも、今の基準値では問題ない状態に・・・。
ご主人の生活習慣の改善も意識していきましょう。
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薬剤師:上田康晴
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