いい受精卵でも妊娠できない時 着床障害【着床の窓のズレ】

前回は、着床しにくい原因の「慢性子宮内膜炎」の話をしましたが、それ以外にも、子宮内膜の「着床の窓」がズレていて、着床しにくい方もいらっしゃいます。
子宮内膜は、365日いつでも受精卵の受付OKなわけではなく、高温相の時期もいつでも受精卵の受付OKなわけでもありません。
高温相のある一定の期間だけ、受精卵を認識し、着床を受け入れ、着床して妊娠します。
この時期を「着床の窓」と言われます。
通常は排卵が起こって、自然妊娠する時期を狙って、体外受精でも移植を行ったりしますが、20%~30%近くが着床可能な時期と、移植のタイミングがズレていたと報告があったりもしています。
この子宮内膜の「着床の窓」を調べる検査を「ERA検査」といいます。
子宮の窓の検査(ERA検査)の方法
1)まず移植する時と同じような方法で子宮内膜を厚くします。
2)ピペールと呼ばれる小さなスプーンみたいなもので、子宮内膜を採取します。時間的には5分くらいだそうです。多少の痛みはありますが、軽微なため通常麻酔は行わないそうです。
3)これを検査に出して結果を待ちます。
とても簡単な検査ですが、費用は10万程度かかります。
ですが、何度移植しても着床しない方は、一度調べてみてもいいのかもしれません。体外受精もとても高額の治療ですので、この先何度も治療して着床しない可能性があるなら、安い先行投資かもしれません。
このERA検査の際に、前回お話した「慢性子宮内膜炎」の検査も一緒にできるので、検査する際は数万円ほど値段は上がりますが、一緒に検査されたらいいと思います。また子宮内膜細菌細菌叢検査も同時に行うこともできます。
検査でわかる事もありますので、なかなか結果の出ない方は、こうした検査も検討してみてください。
ご自身の体の弱りで、卵子の質が悪い方、子宮内膜が薄い方、冷えている方で、着床しにくい方もいらっしゃいますので、しっかり体作りも対策しておいてくださいませ。
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薬剤師:上田康晴
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