病院やクリニックでは、血液検査で「ホルモン数値」を調べることができます。

ホルモン数値を調べることで、卵巣機能の状態や、排卵がちゃんとありそうかなどの目安がわかります。
特に、卵巣機能の目安として、わかりやすいのが「FSH」と「AMH」です。

卵巣機能が落ちてくると
FSH高くなる(10以上になる)
AMH低くなってくる

FSHは、卵胞を育てるホルモンです。
ホルモン数値は周期の日にちによって変動するため、FSHの数値は通常は生理中に調べます。
(生理3日目~4日目くらいに)

卵胞の育ちがいい場合は、FSHの数値は低いのですが、年齢と共に卵巣機能が低下してくると、卵胞の育ちが悪くなり、体は卵胞を必死に育てようとして、卵胞を育てるFSHの分泌を高めます。

その結果FSHの数値が高くなります。
10以上になり、15、20、30と上がっていきます。

通常は生理中のFSHの数値は、7~8くらいの数値ですが、卵巣機能が落ちてきて、閉経が近づいてくる黄色信号がでてくると、FSHは10以上の数値になっていきます。

このFSHの数値を下げる対策は、あまり意味がなく、高くても排卵が起これば大丈夫です。
ただ、タイムリミットが近づいている現状は自覚する必要があります。

また排卵が起こりにくい方は、FSHの数値を下げる対策というより、卵胞を育てる対策を検討しなければなりません。
卵胞の育ちが良くなると、FSHは一時的には下がります。


AMHは何の数値かいうと、抗ミュラー管ホルモンといい、成長中の卵胞が分泌する成分になります。
通常は自然排卵は1個ですが、実際はもっと多くの卵胞を育てています。

一般的には、20代だと月に1000個くらいの卵胞の赤ちゃんが育ち始め、最後に1個に決めて排卵があり、残りの排卵は破棄されてしまいます。

年齢と共に、卵巣の卵子の数は減ってくるので、
月に1000個育てていたのが、500個になったり、100個になったり、10個になったりします。

AMHは、成長中の卵胞が分泌する成分ですので、500個~1000個くらいの卵胞が育ち始めている人はAMHの数値は高く、卵胞が少ししか育ち始めていない方はAMHは低くなります。

ですので、AMHが低いということは、卵巣の卵子の在庫少なくなっているサインとなります。

またAMHの数値で、体外受精や顕微授精の際の、採卵数の目安や、卵巣刺激の治療法を決める際の目安にもなります。

ただ、このAMHの数値の平均ですが、AMHは個人差が大きく、体質や生活習慣も関係していると言われています。
30歳頃でも、閉経頃のAMHの数値と言われる方も、実は結構いらっしゃいます。

病院で説明された時は、ショックも大きかったと思います。
ですがAMHは低くても妊娠されている方は、たくさんいらっしゃいます。

勇気をもって不妊治療してみてくださいませ。

次回は、
AMHが低い時に関連してチェックしたい数値
を書きますので、そちらもご参考くださいませ。

薬剤師:上田康晴

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