不妊の原因の1つとして、子宮内膜症があります。
健康な夫婦の場合、性交で妊娠する確率は
1ヶ月で15~20%くらいの期待値はあります。
(若い方だと20~30%くらい)

ですが、子宮内膜症がある場合の
妊娠期待値は、2~10%とかなり低いです。

子宮内膜症が卵巣にある
チョコレート嚢胞」は
超音波でも診断は可能ですが

それ以外の子宮内膜症は
腹腔鏡でないと判断が難しい状況です。

子宮内膜症の方の
生理痛腰痛を起こす頻度は
90%ほどと高く、

生理痛がひどい方や、
鎮痛剤も、ロキソニンボルタレンでないと
効果がないような方は
子宮内膜症の要因が潜んでいるのかも
しれませんので、一度病院で
調べてみるといいでしょう。

それでは、子宮内膜症は不妊に
どのように関係しているのでしょうか?


子宮内膜症不妊のリスク≫

1)ピックアップ障害(キャッチアップ障害)のリスクを高める

子宮内膜症は、腹膜卵巣卵管
強い炎症を起こし、骨盤内臓器の癒着
進行させるリスクがあります。

これにより、卵巣から卵管卵子が運ばれない
ピックアップ障害」といわれる
不妊の原因を作る一因に
なってしまうリスクがあります。

2)卵子の質の低下や、卵管機能をも低下させる

炎症がおこる事で、炎症性のサイトカン、
プロテアーゼ、プロスタグランジンなどが
分泌され、全身性炎症を引き起こし
さらに、卵子精子受精卵卵管機能にも
悪影響を与えると報告があります。

3)排卵障害の原因にも

大きく育った卵胞が、破裂せず排卵しない症状を
黄体化未破裂卵胞(LUF)といいますが
そのリスクを高める報告もあります。

4)受精卵の着床障害

着床に関わる接着分子の発現が弱いという
報告もあります。


こうした、いろいろな事情で、
子宮内膜症をもつ女性の
卵子や受精卵の質は低下している
考えられています。

子宮内膜症、チョコレート嚢胞は
慢性の炎症性の疾患であり、
その事による、活性酸素の影響も懸念されます。



子宮内膜症の方や、チョコレート嚢胞の方は
いろいろな不妊対策の方法に、プラスα
活性酸素を抑える、抗酸化対策追加すると
卵の質アップや、受精卵の質アップが期待できます。
(最近病院の先生も注目されています)

子宮内膜症、チョコレート嚢胞の方は
不妊治療で、結果を出すまでに
少し時間がかかるケースも多いので
できるだけの対策をしておきましょう。

それでも、子宮内膜症の方でも
全国でもたくさんの方が妊娠されていますので
希望をもって、頑張ってみてください。

病院の治療も必要な場合もありますので
上手に、病院も活用して
妊娠を狙っていきましょう。

病院の治療や
食生活の改善、
生活習慣の改善、
運動不足の解消
また、漢方なども上手に利用すると、
いい結果が早くでることもあります。

頑張ってくださいね!

次回は、子宮内膜治療法について
お話させていただきます。

薬剤師:上田康晴


富山県高岡市大手町11-30
不妊相談の専門店 
くすりの上田


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