今回は、体外受精の採卵前ピルのお話です。
ピルと言うと、避妊の薬のイメージがありますよね。
排卵を抑える薬
になります。

また、ピルを服用後、飲むのを止めると子宮内膜が剥がれ落ちて、生理が来るので周期のリセットなどに、使ったりもします。

では、どうして体外受精の採卵前の
前の周期に使ったりするのでしょう?


体外受精をされている方は、1ヶ月でも早く妊娠したい!と思っていると思いますので、タイミング併用されている方は排卵を止めちゃうなんて、もったいないと思うかもしれません。

また、病院によっては採卵の前の周期にピルを使うか患者さんに決めさせる病院もあります。

そんなこと、急に先生から聞かれても何の知識もない、不安いっぱいな患者さんは決められるはずもありません。

ですので、ここで簡単な知識だけ身につけていってくださいね。

実は、ピルは体外受精の時の、採卵プラスに働く効果も、期待できるお薬なのです。


ピルは、卵胞ホルモン黄体ホルモンを合わせたお薬で服用により、卵胞の成長を抑え排卵を抑える働きがあります。

卵胞は実は長い時間かけて成長しており5~6か月かけて、成長します。

自然排卵では、通常1個の排卵なので5~6か月かけて、1個の卵胞を育てているイメージですが実際には、日々、たくさんの卵胞の赤ちゃんが卵巣の中で、育ち始めています。

若い方だと、1ヶ月で1000個くらい成長を始めます。
そうして、排卵頃に丁度いい大きさのものが選ばれ排卵が起こります。

体外受精の採卵は、そのいい頃の卵を数個~十数個、採卵するのですが、人によって、採卵したい卵胞が均一な、丁度いい大きさの卵が、たくさん採れる人もいれば不均一な卵が多く、実際に使えそうな卵があまり採れない場合があります。

そういった時、前の周期ピルを使って排卵を抑えておくと

卵胞の成熟レベルを同期化させ卵胞が大小種々に発育するのを防ぎ
比較的、バランスのとれた卵が採れるように、なるようです。

そうして、治療の成果を上げるのに貢献しているのです。


採卵前のピルは、絶対必要というわけではなく人によっては、使わない場合の方がいいケースもあると思います。

これは、病院の方針、先生の判断に任せてお願いすれば、いいのです。


ただ、先生から
「ピルを使いますか?」
「使いませんか?」
と逆質問された場合は、悩むところですが

1度、どちらかでトライして、うまくいかない場合は、もう反対の方法をチャレンジするのも、いいかもしれません。

病院によっては、ピルを基本的にセットで使われるところもあります。


まとめに入りますが
ピルは排卵を抑え、妊娠の邪魔をするだけでなく
プラスの効果を期待もできるお薬という事を
覚えておいてくださいね。


またピルの、他の使い方として
排卵の弱い方は

カウフマン療法といって
3ヶ月~半年と、ピルで排卵を抑えて
飲むのを止めた時、
排卵を抑えていた反動で、排卵しやくなるのを
狙うやり方もあります。

体は、押さえつけられると、反動で
反発しやすくなる反応を狙った方法です。

人間も、働いたら週末休みとって
リフレッシュしたら、元気がでるのと同じ原理ですね。
治療で、いい結果がでるのを応援しています。

また、病院の治療以外にも
できる対策はあります。


卵の採れ方が、よくない方は
お気軽に「くすりの上田」までご相談くださいませ。

体外受精はお金のかかる治療です。
少しでも、下準備をして
治療に挑んでくださいね!

薬剤師、上田康晴

不妊相談の専門店 
くすりの上田


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