原因不明の長期不妊の場合、ピックアップ障害を疑う
病院で検査しても、何の異常もなく生理周期も順調で、排卵もしている場合で何年も結果が出ていない場合は卵子の補足障害も1つ疑ってみるといいでしょう。
いわゆる「ピックアップ障害」です。
卵巣と卵管は、以外かもしれませんが離れていて、くっついていません。
病院での排卵チェックは、卵巣の中の卵胞の成長をみて、もうすぐ排卵しそうとか破裂した卵胞をみて、排卵したと判断しています。
「排卵した」という意味は卵巣から卵子が放出されたという意味です。
決して、卵管まで卵子がちゃんと届いたという意味ではありません。
その卵子が、卵管までいっているかは病院でも、通常わからないのです。
実はコレ、すごい大事な話をしています。
もう一度、言いますね!
病院の検査で、卵子がちゃんと卵管にいっているかはわからないのです。
原因不明の不妊の方でこの卵の補足障害(ピックアップ障害)は結構の割合でいると報告されています。
ピックアップ障害の割合が、どのくらいかというと、原因不明の不妊の半数くらいとも言われています。
卵子の補足障害(ピックアップ障害)の対策は体外受精しかありません。
なぜなら、卵子が卵管にきていないと、いつまで経っても精子と卵子の出会いがないからです。
ピックアップ障害による対策の体外受精の主な方法は2つ。
1)受精卵の胚移植
2)体外受精のGIFT(ギフト)法
です。
1番の胚移植は、皆様イメージ通りのよくある体外受精の方法です。
受精卵をつくり、子宮の入り口から子宮内膜の方へ「受精卵」を移植する方法です。
2番目のGIFT法(キフト法)とは卵管内配偶子移植法といって卵管の中に、精子と卵子を運んであげる治療法になります。
GIFT法では、受精は直接には手をかけません。
卵子の補足障害(ピックアップ障害)があれば卵管の最終地点に卵子がこないので、卵子と精子の出会いがありませので、その代わりに卵子と精子をとって両方を、本来受精すべきところへ運んであげるのが、GIFT法です。
まさに贈り物(ギフト)って感じですね。
卵子の補足障害(ピックアップ障害)の判断の難しい所は、検査では通常わからないという事です。
ですので、いろいろ体の対策を頑張っているけど何年も結果が出ない方は、念のためピックアップ障害を疑って、体外受精を検討すべきなのです。
当店の方針としては、まずは補足障害(ピックアップ障害)があるかわからないので不妊期間が長くても年齢の若い方や、子宝のタイムリミットまで時間がありそうな方はまずは、お薬などで体作りをしてもらい、1年~1年半ほどタイミングや人工授精を頑張ってもらっています。
体外受精をすでに、されている方は、そのまま治療しながら体作りをしてもらっています。
ピックアップ障害がなければ、この期間に妊娠できる方が多いです。
しかし、それでも妊娠できない場合は、念のため、ピックアップ障害を検討して、体外受精の併用も、一緒にお客様と検討しています。
初めての相談であっても、
1)検査異常がなく、不妊歴が5~6年以上ある方
2)40代の方
3)FSHが高い方
4)AMHが極端に低い方
などは、最初から病院の体外受精の併用も勧めております。
上記は、あくまでも目安で、相談でのカウンセリングで体の状態や、今までの経歴、お客様の病院治療の希望なども聞いたうえで、一緒に考えています。
また、生理周期が乱れている方、
ホルモンが乱れている方、
生理痛や冷え性が強い方は
漢方などで、うまく妊娠できる方もいます。
また、一人目が自然妊娠であってもあとから、このピックアップ障害になる場合もあるようなので、やはり要注意ですね。
あなたにも、かわいい赤ちゃんがやってくるのを応援しています。
薬剤師:上田康晴
富山県高岡市大手町11-30
(高岡大仏の敷地真横)
不妊相談の専門店
くすりの上田