不妊症の漢方薬 薬剤師のアドバイス
富山県の薬屋で不妊相談をしている、薬剤師の上田康晴です。
不妊症の対策に漢方薬もよく使われます。
「くすりの上田」でも長年の不妊の方が漢方薬を1~2ヶ月飲まれて妊娠される方もいらっしゃいますので、不妊分野における漢方薬の重要性、有効性を実感しています。
不妊症で使われる漢方薬
不妊の対策に漢方薬は有効ですが、漢方薬の「効能効果」には、不妊症の言葉は書いてありません。
認可の都合上、漢方薬の効能には「不妊症」は書いてありませんが、不妊の病院、クリニックでも漢方薬は多く使用され、妊娠症例の実績は多数あります。
妊娠させる漢方薬というのはなく、その方の体調を整えることで、本来持っている妊娠できる体の状態に近づけるのが漢方治療です。
■冷え症に有効な漢方薬
体の冷えを治す事で、血流を良くして、ホルモンバランスを整え、生理周期を整え、妊娠をサポートします。
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
・温経湯(ウンケイトウ)
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)
・十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)
・四物湯(シモツトウ)
・真武湯(シンブトウ)
・牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)
・呉茱萸湯(ゴシュユトウ)
・加味逍遙散(カミショウヨウサン)
■生理痛に有効な漢方薬
・桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
・温経湯(ウンケイトウ)
・芍薬甘草湯(シャクヤクカンゾウトウ)
・芎帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
■生理不順に有効な漢方薬
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
・温経湯(ウンケイトウ)
・芎帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
■胃が弱い方に有効な漢方薬
・六君子湯(リックンシトウ)
・人参湯(ニンジントウ)
■イライラしやすい方に有効な漢方薬
・加味逍遙散(カミショウヨウサン)
・芎帰調血飲第一加減(キュウキチョウケツインダイイチカゲン)
・抑肝散(ヨクカンサン)
■流産や早産に有効な漢方薬
・柴苓湯(サイレイトウ)
・当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)
いろいろな漢方薬がありますが、自分に合った漢方薬を選ぶことが大切です。
自己判断せず、病院や漢方薬局で相談して漢方薬を選ぶと良いでしょう。

不妊症の対策に有効なのが、婦人科系の漢方だけとは限りません。
イライラ、ストレスが大きい方は、神経を整えることで妊娠しやすくなります、
胃腸の弱い方は、胃腸の対策をすることで、体全体の調子が良くなり妊娠できる事もあります。
人によっては、不妊の漢方を買いたかったのに「胃の漢方薬」を勧められたとガッカリする人もいるかもしれませんが、本当は違うのですよ。胃薬の漢方薬ではなく、胃腸が弱い方の不妊漢方と思って飲んでいただくと良いです。
漢方薬の種類はたくさんあり、病院で保険適応で処方できる漢方もあれば、保険適応はされていない効果的な漢方薬も漢方薬局にはたくさんあります。
●保険適応になっていない漢方薬について
≪メリット≫
一般的な保険適応の漢方薬は、1包の価格が決めれれるので、それで採算が合うような品質の生薬を使用して作られる。 その場合、効果が落ちるリスクもあったりします。
でも保険適応になっていないと、自由に製造できます。
品質や効き目を追及した漢方を製造することができます。
品質にこだわれば、よい生薬を使用する事になりますし、1包の価格は上がってしまいますが、効きが全然違ってくる事もあります。
「くすりの上田」でも、効きを求めたいので高品質の漢方メーカーの漢方薬や漢方処方を使うようにしています。 野菜でもこだわりの国産野菜は高いですし、安さ追及の外国産の野菜は安かったりもしますよね。
漢方薬の原料の生薬も同じなんですね。
良い生薬、品質の高い(価格も高い)生薬は効果も良い傾向があります。
≪デメリット≫
健康保健が効かないので、実費になってしまいます。
病院のホルモン治療も便利で有効ですが、なかなか結果がでにくい場合は、いろいろな対策も検討してみてもいいかもしれませんね。 不妊対策に漢方薬もお勧めですよ!
薬剤師:上田康晴
不妊相談の専門店
くすりの上田(上田薬局)
富山県高岡市大手町11-30