早発卵巣機能不全(早発閉経)と不妊 その2
早発卵巣機能不全(早発閉経)と不妊について。
前回の「その1」をお読みになっていない方はコチラ
早発卵巣機能不全(早発閉経)と不妊について その1
早発卵巣機能不全(POF)は
40歳未満の方の、卵巣性の無月経のことを言います。
診断の目安としては
・FSHのホルモンが37以上
・エストラジオールが30未満
になっています。
早期卵巣機能不全は
1)卵巣内の卵胞が枯渇した状態(PFD)
2)卵巣内に卵胞が存在する(GROS)
に分類されるようですが、鑑別が難しいそうです。
原因はいろいろ報告されていますが
遺伝的要因(生まれ持ったもの)があったりしますが
大部分は突発性(原因不明)とも言われます。
卵巣の中では、どのように卵胞が育って
どのように子宮と連携しているかというと
1)FSHにより、卵胞が成長
2)エストラジールで卵胞の成長を報告
3)LHで排卵を促す
4)排卵すると、卵胞が黄体化する
5)黄体ホルモンが分泌され、子宮内膜が厚くなる
こうした流れが、伝言ゲームのように伝わり
卵胞の成長⇒排卵⇒妊娠
へと繋がっていきます。
しかり早発卵巣機能不全(早発閉経)の場合
最初の1)~2)の段階で、ストップしています。
卵胞が少なく(又はほとんどない)ため
卵胞を成長させるFSHが
異常に高くなっています。
その結果、FSHのホルモンをキャッチするレセプター
(ホルモンを受け取るスイッチみたいな部分)が
受取り拒否の反応を起こし、数が減少します。
(ダウンレギュレーション)
その結果、エストラジールのホルモン産生が低下する。
エストラジオールが低下すると、さらにFSHが分泌される傾向に。
そうなると、エストラジオールがまた分泌低下。
この悪循環を繰り返します。
そのため、排卵が起こらず
月経(生理)もない状態になります。
(無月経)
結婚前であれば、月経がずっとない状態だと
子宮の機能が落ちてしまうため
子宮内膜を厚くする薬を飲み
服用を止めると、子宮内膜が剥がれ落ちるので
月経がくるように治療します。
(排卵はしていない)
この治療法は、子宮機能を維持するには
良い治療ですが、排卵していないため
妊娠は望めません。
次回は、早発卵巣機能不全(早発閉経)の
不妊治療の取り組み方法を
ご紹介していきたいと思います。
早発卵巣機能不全(早発閉経)と不妊 その3
へ続く
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