AMHとは何の数値ですか
AMHとは?
AMHとは、女性の卵巣機能を判断する、現在最も信頼できる数値になります。
今までは、月経3日目のFSHの数値を特に意識されてきたのですが、近年このAMHに注目が集まっています。
卵巣機能を正確に判断していくためには、FSH以外にもAMHも考慮したほうが無難とも言えます。
このAMHとは卵巣の中の、成長段階の卵胞(前胞状卵胞、小卵状卵胞の顆粒膜)から分泌されるもので、月経周期に左右されることがないので、生理周期が不順な方なども、検査はしやすい項目になっています。
ただ、病院によっては基礎検査の項目になっていない場合が多く、年齢を気にされる方などは、積極的にコチラから検査のお願いをされるのもいいかもしれません。
このAMHは、卵巣の中に残っている原始卵胞(卵胞の元の細胞)に相関し、卵巣の予備能(どれだけ不妊治療期間が残っているか、どれだけ赤ちゃんを作れる期間が残っているか)の目安になっています。
また、AMHは体外受精の時に採取できる卵子数とも非常に相関があります。
体外受精の採卵方法
(ロング法、ショート法、アンタゴニスト法)を決定するのにも、お役にたちます。
卵巣予備能は、年齢よりも個人差が多いため、40歳でも元気な方もいれば、30代前半で閉経直前とい方もいらっしゃいます。
30代前半というと、まだまだ赤ちゃんを作れるはずと思いこんでいる時です。
そんなとき、病院から「早期閉経で、もう赤ちゃんは無理です」と言われたら、あなたはどうしますか? 本当であれば、早い段階でこのAMHやFSHなどを調べてみてもいいのではないかと、私は思っています。
AMHは卵子数に関与する数値で、質とは別と考えられますので、極端にAMHが低い方でも妊娠は期待できます。
■AMH基準値は
・27歳以下で 6.04ng/ml (又は33.2pM)
・28歳から29歳で 6.15ng/ml (又は33.8pM)
・30歳から31歳で 6.31ng/ml (又は34.7pM)
・32歳から33歳で 5.42ng/ml (又は29.8pM)
・34歳から35歳で 4.75ng/ml (又は26.1pM)
・36歳から37歳で 3.82ng/ml (又は21.0pM)
・38歳から39歳で 3.18ng/ml (又は17.5pM)
・40歳から41歳で 2.44ng/ml (又は13.4pM)
・42歳から43歳で 1.67ng/ml (又は9.2pM)
・44歳から45歳で 1,31ng/ml (又は7.2pM)
・46歳以上で 1.00ng/ml (又は5.5pM)
(参考:結果の出せる不妊治療 編集:日本生殖補助医療標準化機構)
年齢とともにAMHが低下してきているのがわかるでしょうか?
これは卵巣の中の卵が少なくなってきているので、数値が上がらないのです。
この表では46歳以上でAMHが1.00ng/ml となっていますが、実際には30代でも1.00ng/ml 以下の方もいらっしゃいます。個人差が大きい意味、ご理解いただけましたか?
AMHが低いとわかった場合は、治療プランは短期集中で意識したいです。
気長に2~3年かけるというより、半年~1年の短期集中で結果を出したいものです。
治療を頑張っているのに、なかなか次の結果がついてこない・・・とお悩みの方。
元気な卵子や、状態の良い子宮内膜の準備をしてみませんか?
生活習慣や食事を変えながら、お薬やサプリメントで体作りをしていくと、早く結果が出ることが多いです。
あなたに運命のご縁があることを、心より応援しています。
いい結果がでるといいですね。
薬剤師:上田康晴
富山県高岡市大手町11-30
(高岡大仏の真横)
不妊相談の専門店
くすりの上田