雑誌や、インターネットの広告などで、「○○を飲むだけでアトピーが改善した」みたいな表現を見かけたりします。
本当でしょうか?

当店は何年もアトピー相談をしておりますが、○○を飲んだだけでアトピー性皮膚炎が治った方は、見ていませんし、話も聞きません。

コチラの「アトピーQ&A」で何度もお話しているのですが、アトピーは食事の見直しや、スキンケアをしっかり実行しないと、なかなか改善してきません。

食べたいものを好きなだけ食べて、本当に良くなるのなら、世の中にこんなにアトピーで悩んでいらっしゃる方は、いないと思います。

内服薬に効果がないわけではありません。

当店でも漢方薬やサプリメントを使いますし、それなりに改善効果は実感じております。
ですが内服薬だけでアトピーは治せないと思います。

食事を改善して、体の異常反応を起こさせず、体の機能を整えて、悪化しやすい肌のスキンケアを頑張り、初めてアトピーの症状が軽減していきます。

これがしっかり頑張れている方は、内服薬も効果的な場合が多いです。

ですが、食事が乱れている場合は、食品のアレルギー反応もあるかもしれませんし、痒みの原因物質である「ヒスタミン」も大量に出ているかもしれません。

またスキンケアで保湿対策が弱いと、乾燥からくる痒みに悩まされているかもしれません。

ここの対策を放置して、サプリメントで、アレルギー体質を改善するもの、肌の状態をよくする薬を飲んでも、実感はわかりにくいと思います。

また、病院で処方される「抗アレルギー剤」は、痒みの物質を強制的に抑えるので、生活の改善を行わなくても、痒みは低下する傾向がありますが、やはり根本対策ではないので、薬の服用を止めると、症状は元通りです。

私が、一生懸命に説明してお話しなくても、皆様「胡散臭い広告や商品」は信用されなくなってきました。

今まで何度も効果がなかった経験があるからです。新しい取り組みに信用不信になっているのです。
それでも、ツライ症状で困っている場合は、神頼みで新しいサプリメントなども試される方もいらっしゃいます。

アトピーを軽減する方法は、いろいろあると思いますので、他を否定するつもりはありませんが、やはりアトピーを抑えていくには
1)食事
2)スキンケア
大前提で、早く効果を高めるために「内服薬」は便利です。

ですが内服薬がファーストチョイス(第一選択肢)でないことは、知っておかれると、効果の出ない無駄な買い物をしなくていいと思います。

薬屋が、こういう話をするのは、おかしな話かもしれませんね。

薬剤師や、薬屋としては、自分の選んだ薬を飲んでもらって、アトピーが劇的に良くなれば、薬剤師として、薬屋として、最高の気分になれると思いますが、現実はアトピー性皮膚炎はそう簡単にはいきません。

アトピーは他人が治す病気ではなく、自分で治す病気です。

コツコツ頑張っていきましょう。


薬剤師:上田康晴

アトピー相談の専門店
くすりの上田
富山県高岡市大手町11-30
(高岡大仏の真横)


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