病院でアレルギー検査をして、卵のアレルギー、牛乳のアレルギー、花粉のアレルギー、ダニのアレルギーなどを調べ、何が反応しやすいか調べることができます。

過剰に反応しているものは、悪化予防のために、控えめにされたらいいのですが、控えたからといって、アトピー性皮膚炎が治るのかというと、案外そうではありません。

基本は、アレルギー反応物質だけでなく、砂糖お菓子は控えたほうが、アトピー性皮膚炎は良くなります。

またスキンケアも大事です。詳しくは当店の過去の「アトピーQ&A」をご参考くださいませ。

病院の検査では、何の食品、何の物質が過剰に反応しているか調べますが、当店では血液検査された方の、総IgEの数値をチェックしています。

検査表の端に書いてある事が多いです。書いてない場合もあります。

IgEとは、体の抗体免疫)の数値で、これを見ることで、どれだけ過剰な免疫反応を起こしているのかが、わかります。

IgEの基準値は(IU/ML)
・1歳未満で5以下
・1~3歳で20以下
・5歳以上で100以下
・成人で170以下
とされています。

ですが、アトピー性皮膚炎の方は、この総IgEの数値が、異常に高い場合が多いです。
ちょっと基準値より高いというよりも、何倍何十倍となっています。

ステロイド剤で、肌の表面の炎症や痒みを抑えて、肌の見た目はキレイになっても、この数値は変化していない場合が多いです。

これはステロイド剤が肌の表面だけに効いていて、体質そのものは治していない事の証拠と私は思っております。

この検査は、何度もしてチェックする必要もなく、検査していないからといって、小さなお子様に無理やりさせる必要もありません。

ただ、こうした数値が高くなりやすいんだなと思っていただければ結構です。

検査したことがある方は、前の検査数値の紙を探して、チェックしてみてください。

また原因不明の皮膚炎と思っている方は、一度この須数値を調べることで免疫が反応しているかが、わりますので、高い場合はアトピー性皮膚炎も疑いますし、まったくの正常値の場合は、アトピー以外の皮膚炎とも検討しています。

アトピー性皮膚炎でも、他の皮膚炎の場合でもスキンケア対策は、基本同じ対策で頑張ってもらうのですが、食事指導が違ってきます。

アトピー性皮膚炎の場合は、徹底的にお菓子、砂糖、サラダ油、卵、牛乳を控えてもらっていますし、逆にIgE抗体が正常な場合で、アトピーっぽくない皮膚炎の場合は、食事制限をしない場合もあります。
(不摂生はよくないですが)

今回は、アトピーの方はIgEの数値が、高くなる事が多いというお話でした。

ただ、アトピーの方でもIgEの数値が正常な方もいますので、アトピーの方が必ず高いという訳ではないのと、IgEが高かったらアトピー性皮膚炎ということではありませんのでご注意くださいませ。

ただ、IgEが高いと「アトピーっぽいな~」と思います。

詳しい診断がご希望の方は、病院で検査や相談してみてくださいませ。

ただ、検査しようが、検査しまいが、病院での治療はステロイド両方の1本です。
あとは先生の好みで、ステロイドが強いか、弱いかの差くらいです。

ステロイド治療を、否定するわけではありませんが、それ以外の対策にも目を向けてくださいませ。


薬剤師:上田康晴

アトピー相談の専門店
くすりの上田
富山県高岡市大手町11-30
(高岡大仏の真横)
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