エストラーナテープ「貼る場所」や「副作用」【頭痛、めまい、太る？】
不妊治療で使われる「エストラーナテープ」
「エストラーナテープ」は、エストロゲンのホルモンであるＥ２（エストラジオール）を補う貼り薬になります。
もともとの【効能効果】は、更年期障害、ホットフラッシュ、閉経後骨粗鬆症、低エストロゲン症などに使わる薬ですが、保険適応外の使い方として不妊治療の「エストロゲン」の補充に使われています。
今回は「エストラーナテープ」の解説です。
エストラーナテープ
■もくじ
・不妊治療の使用目的
・エストラーナテープの「貼り方」
・エストラーナテープの貼る場所
・エストラーナテープの副作用
エストラーナテープ使用目的【不妊治療で】
エストラーナテープの成分である「エストロゲン」は、子宮内膜を作り始めるホルモンでもあります。
子宮内膜を作るホルモン
・エストロゲン
（低温相の時期から準備する）
・黄体ホルモン
（排卵頃から準備する）
この２つのホルモンの連係プレーで、「子宮内膜」を厚くして、妊娠しやすい子宮内膜の準備をします。
エストロゲンが少ないと、しっかりとした「子宮内膜」になりません。
エストロゲンの低い場合や、体外受精の移植周期などには、エストラーナテープを使い、しっかり着床しやすい子宮内膜の準備をします。
エストラーナテープ【貼り方】や【貼る場所】
■エストラーナテープの【貼り方】
病院で指示された枚数を２日に１回、貼りかえていきます。
■エストラーナテープの【貼る場所】
お腹、お尻、二の腕内側、太もも、などに貼る。
剥れてきた場合は、テープなどで固定すれば問題ないです。
■お風呂はどうする？
エストラーナテープを貼ったまま入浴されて大丈夫です。
ただし貼った部分を強くこすりすぎない。
■エストラーナテープ貼る場所の注意
(1) 本剤を「背部」に貼付した場合、下腹部に比べてエストラジオールの血中濃度が高くなることがあるので注意する。
(2) 衣服との摩擦で剥がれやすいので、ベルトラインを避けると良い。また「胸部」に貼付しないこと。
(3) 創傷面又は湿疹・皮膚炎等がみられる部位は避けて貼付する。
(4) 皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えることが望ましい。
■エストラーナテープを貼り忘れた場合は
気づいた時点で貼りかえてください。
その後は２日に1回貼りかえる。
久光製薬株式のエストラーナ説明書
エストラーナテープの副作用
エストラーナテープを貼ると、このような副作用が気になる方がいます。
・貼ったところが痒い
・気持ち悪い
・腹痛
・頭痛
・めまい
・太る
・イライラする
実際のメーカーさんが発表されている副作用を確認してみましょう。
【エストラーナテープ副作用】
・一次刺激性の接触皮膚炎（紅斑、そう痒等）
・全身のそう痒、発疹、
・かぶれ、水疱、色素沈着
・不正出血、消退出血
・オリモノ
・乳房緊満感、乳房痛、乳頭痛
・頭痛
・眠気
・めまい
・不眠
・動悸
・嘔吐、嘔気
・便秘
・下痢
・浮腫（むくみ）
・関節痛、腰痛
・耳鳴
・体重の増加
・倦怠感（だるさ）
皆さんが、気にされていた「エストラーナテープ」使用後の体調不良は、だいたい記載されていました。
エストラーナテープ使用中に、どうしても「体調不良」が気になる場合は、他の方法（塗り薬、内服薬）で、エストロゲンを補充することもできますので、病院の先生に相談すると良いでしょう。
（エストラーナテープの詳細）
久光製薬添付文書
自分の体を元気にする対策も大事
体の状態や、卵胞の元気が良いと、エストラーナの効果もしっかり出やすいです。
逆に体の状態が弱い場合、エストラーナテープを貼っていても
・エストロゲン（E2）が上がらない
・エストラーナが効かない
となりがちです。
生活習慣を改善したり、食事を見直したり、漢方薬やサプリメントで体を整えると、不妊治療も結果が出やすい傾向があります。
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記事担当：薬剤師（上田康晴）
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富山県高岡市大手町１１－３０
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