こんにちは、アトピー相談を10年。
薬剤師の上田康晴です。

できればステロイドを使いたくない。
そんな方へ、オススメの対策のご紹介です。

記事担当:薬剤師(上田康晴)
・薬学部卒業後、病院に1年勤務
・薬屋でアトピー相談を10年
・創業70年の薬屋
・娘のアトピー完治を経験


アトピー性皮膚炎のスキンケア


アトピー性皮膚炎のスキンケア

ステロイドを使わない方法の話。

何の対策もしないでステロイドだけ止めると、炎症や湿疹が強くなりツライと思います。

始める方は「スキンケア対策」と同時に、「食事」なども本気で取り組みましょうね。

アトピー性皮膚炎の、正しいスキンケア方法。

・もくじ
1)「保湿」について
2)ワセリンの欠点
3)保湿のポイント!
4)尿素のクリームはNG
5)「痒み」対策は
6)脱ステロイドの注意点


もう少し細かく説明していきますね。


「保湿」について


アトピー性皮膚炎の方は、乾燥肌。
・肌がカサカサしたり
・ゴワゴワ、バリバリ

そんな方が多いと思います。

肌のバリア機能も弱いため、菌の感染も起こりやすくなります。
(肌の消毒も有効)

「とびひ」にもなりやすいです。

アトピーの方は、バリア機能が弱いうえに、痒くて爪で掻いちゃうので「菌の感染」にかかりやすいのです。

また、皮膚のバリア機能が弱いことが原因で、水分の保持ができず肌が乾燥していきます。
(水分が蒸発するイメージ)


肌のバリアを高める


肌のバリアを高める

バリア機能が弱く、肌が乾燥するとちょっとした刺激や、温度差で肌が痒くります。

しっかり保湿対策をすることが肝心です。

病院では、アトピー性皮膚炎の方の保湿対策に、「ヒルドイド」という塗り薬を、よく処方されるのですが、


ヒルドイド 写真

これが合うタイプと、合わないタイプの方がいるようです。
当店の実感では、半々くらい?

あと「ワセリン」もアトピーの方に、 よく処方されますね。
これは水分を肌に閉じ込めておくのが 得意な軟膏です。


ワセリンの欠点


ワセリンはベタベタ感があるのが、 一番の欠点です。
子供は、ベタベタになるのは、 塗るのを嫌がる傾向にあります。

補足としてワセリンは保湿の浸透性は弱いです。

やわらかいクリームの保湿剤の方が、肌を潤す効果は高いです。

当店では、保湿対策はこれらをよく使っています。
・メーテクリーム
・メーテローション


保湿のポイント!


保湿のポイント!

お風呂上りは忘れず保湿することです。
風呂で、肌の油分が取れてしまいます。

お風呂上りに保湿を怠っていると、 その後に痒くなりがちです。

夜にお風呂入る方で、寝るとき痒くなるのは、これが原因なんですね。


最初はたっぷり塗るのがコツ


コツはたっぷり塗ること

最初たっぷり塗るのがコツです。
保湿していても乾燥している方は、塗る量が足りない証拠です。


肌の乾燥を実感している方は、まずは1週間~2週間くらいたっぷり保湿しましょう。
最初は「これでもか!」というくらい、たっぷり保湿クリームを塗るといいです。

たっぷり塗っても肌の乾燥している方は、クリームが浸透していってベタつきがなくなるので、不思議ですよね。

そうしているうちに、肌の保湿が上がってきて同じ量を塗っていると、ベタつくようになっていきます。

それは肌の保湿が上がった証拠。
そうなれば、塗る量は減らしていいです。


尿素のクリームはNG


尿素のクリームはNG

保湿するクリーム(軟膏)は、尿素の入っていないものを選びます。

テレビコマーシャルで、保湿に尿素と言っていますが、アトピー性皮膚炎の方の肌には、キツくあたります。

尿素の入っていない、手頃なクリーム(軟膏)をますは、お気に入りを1つ見つけましょう。


「痒み」対策は



アトピーは、痒いのが一番の悩み。
痒み対策は、絶対した方がいいです。

病院では、即効性の魔法の薬「ステロイド剤」を使用します。

ステロイドに頼らない場合は、抗ヒスタミン剤を使います。

いわゆる「痒み止め」です。虫さされに、よく入っているやつです。

痒みの生体反応を簡単に説明すると、体内に蓄えられた「ヒスタミン」という物質が放出されることにより、痒みが起こります。


痒み イラスト

だから、痒みを抑えるには、ヒスタミンを抑える抗ヒスタミン剤が有効なんですね。

抗ヒスタミン剤は、ステロイドと違いリバウンドがないです。

だたし、痒みがゼロになるわけではありません。
10の症状が5~6くらいになるイメージです。

軽度の症状なら、ステロイド剤を使わなくても、これで十分「痒み」が我慢できる範囲になります。

そうしているうちに、アトピーの体質改善の治療を進めるのです。
保湿、痒み対策は、本当に基本ですので頑張ってみてください。


脱ステロイドの注意点


脱ステロイドの注意点

現在「ステロイド」の塗り薬を使っている方が、代わりに「かゆみ止め軟膏」を使う場合、切り替えに関しての注意点です。

痒み止めは、ステロイドの代わりにはなりません。
あくまで代用です。

ステロイドは魔法の薬で、どんなひどい炎症(赤み)でも塗れば、赤みや炎症を抑えてくれます。

しかし痒み止めは、「痒み」だけを抑えるので「炎症」を抑える効果はありません。
ここ重要です。


脱ステロイド 最初は悪化しやすい


脱ステロイド 最初は悪化しやすい

つまり、ステロイド剤を使っていた方が、代わりに「痒み止め」を使った場合。

最初は、見た目は悪化したように感じます。
これは、痒みを抑える効果もステロイド剤よりは弱いです。

これは当たり前ですよね。
ステロイドで抑えていた効果がなくなるわけですから。

ステロイドは痒みを抑える以外にも、湿疹(炎症)を抑える効果もある。
痒み止めは、痒みをとるだけ。

ですから、ステロイドを使っていた方が、ぴたっと使用をやめて痒み止めを使用すると、アトピーが悪くなったと思われる方が多いのです。


ステロイドしばらく塗ってない方は大丈夫


ステロイドしばらく塗ってない方は大丈夫

ステロイドを2~3週間くらい使用していない方であれば、脱ステロイドで頑張っても問題ないです。

ここ1~2週間、ステロイド剤を使用していた方は、どうするか?

いきなりステロイドを止めるのではなく、ステロイド剤を使いながら痒み止めや、保湿対策やアトピー対策同時進行していけば、いかがでしょうか。


ステロイド

そうして、「スキンケア対策」や「食事」や「内服薬」などでアトピーが良くなってこれば、自然にステロイドの使用頻度が減ってくると思います。


弱いステロイドだろうが、いきなり止めるとリバウンドで、日常生活が困難になるくらい悪化する人もいます。


それほど、ステロイドは強い薬というわけです。

アトピーは、免疫、腸内環境、食事なども関係しています。
体質改善は、スキンケアだけでは不可能です。

食事や、内服薬を使いながら1年くらいかけて頑張っていきましょう。

食事や、内服の手当ても大切ですので他のページを参考にしてくださいね。


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・アトピーQ&A(アドバイス)


薬剤師:上田康晴

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